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七転び八起き

観劇記録、ハロプロのこと。たまにLGBTとお仕事の話も。

【DVD感想】続・11人いる!東の地平・西の永遠(WEST感想の前編)

可愛い上に才能溢るるモーニング娘。’16の舞台

演劇女子部「続・11人いる! 東の地平・西の永遠」 [DVD]

演劇女子部「続・11人いる! 東の地平・西の永遠」 [DVD]

 

 ヲタ関係ではない人に、「実はモーニング娘。が好きで…」って言うときに、よく言うのが、「歌って踊れて可愛いだけじゃなくて演技もうまい、才能溢れる子達。しかも彼女らはプロ意識が物凄いんです」とよく言います。続・11人いる!を舞台で見て、DVDでも見て、本当に強くそれを感じました。みんな可愛くて美しくて素敵なんですけど、それだけじゃない。悲しみや苦悩や希望が、しっかりとそこにあるのを感じさせてくれる作品でした。

 

DVDは、舞台で見た時より良かった

実をいうと、以前演劇女子部でやっていた、末満健一さん演出のLILIUMがあまりに良すぎたからか、見た当初の感想は「うう〜ん、わるくはないけどちょっと物足りない」だったんですよね。末満さんは発展途上の才能を、個々の力量を見てほどよい位置に配置して、爪先立ちでやっと届くくらいの成長をさせるのがものすごい上手い方だとわたしは勝手に思っていて。今回はそういう意味であらって思うところが多かったんです。

まあでも、席が遠かったこととか、期間中の最初の方に見たこととか、客演の方々がたまたまめっちゃ噛んじゃってた回で、集中して見られなかったからかもしれません。そもそもが、成長期の若い男の子ではなくって、男性役…しかも威厳を出さないとならない王様役とか和平使節団のおじさん役とかを若い女性がやるのってなかなか大変だと思いますし。(まず筋肉とか体格で威厳や風格を出せないんですもん)

で、改めてDVDで見たらそんなに悪くなかったです。

 

ストーリー

少女漫画の大家、萩尾望都の有名作品なので、ストーリーはご存知の方も多いかと思いますが。「続」の方でもあるので一応ご紹介します。基本はWESTの感想ということで、進めたいと思います。

宇宙大学で同じ入学試験を潜り抜けた戦友である東の地、アリトスカ・レの王バセスカ(まーちゃんこと佐藤優樹さん)、西の地、アリトスカ・ラの青年フォース(だーいしこと石田亜佑美さん)。そして主人公のフロル(おださくこと、小田さくらさん)とタダ(くどぅこと、工藤遥さん)。バセスカは入学試験を突破したものの国へと帰らねばならず、王としてアリトスカ・レを治めていましたが、西の地との戦争推進派の宰相バパの計略にはまり、西の地の和平使節団を殺した犯人に仕立て上げられ、追われる身に。和平使節団を殺された西の地は、バセスカを暗殺する役目を友人のフォースに託す…。

はぁ…もう辛い…ストーリーが辛い…!友人同士が殺しあう運命なんて、辛いよぉ〜!でもそれが萩尾望都作品の素敵なところなんですけどね!

 

ここから、ネタバレありの感想になりますのでご注意をよろしくお願いします。

 

 

おださくの才能の凄まじさ

まず感じたのは、おださくの凄まじさでした。あの歌。普段からすごいすごいと思ってはいましたが、ミュージカルになって、単独で歌うシーンが多くなると際立ちますね。迫力も伸びもある歌声で朗々と心情を歌い上げるシーン、いくつかあるのですが、全部鳥肌もの。本当にすごい。

でも、すんごい可愛いの。めちゃ可愛い。わたしは原作も読んでいますけれども、フロルは雌雄同体で中性的なんですが可愛らしい女の子っぽい性格の子で。で、タダへの無防備な感じの抱きつき方とか、上目遣いの仕方とか、もー可愛くて可愛くて。演技に不自然さが一個もない。原作のフロルにしか見えませんでした。

EASTの方はEASTの方でいずれ感想書きたいんですけど、ちょっとだけ言うと、おださくはフォースも完璧なんですよ。役柄の振り幅が大きすぎるので、どちらかは「ちょっと違うな」とか「こっちの演技の方が好き」ってなりそうなもんですけど、おださくはどっちも最高。

おだちゃんフロルは好きなシーンがたくさんありすぎて困るんですけど、序盤の、タダが浮気してると勘違いして「もういい!俺、女になんねい」って言ったあとに「な・ん・ね・い!」って詰め寄ってからプイって出ていっちゃうところは最高に可愛い。ぷんすかしながら歩く歩き方までフロルで、おだちゃんは本当にすごいと思いました。

最後の方のバセスカに署名をさせるためにバパが手下にフロルの指を切らせようとするところも大好き。タダが助けに入って代わりに自分の指を切れって言うんですけど、そこでおだちゃんのフロルがボロッボロ泣くんですよ。すっごくフロルっぽい。そして二人のバセスカを助けたい気持ちが痛いほど伝わってきてもう胸が痛い。

 

男役あれこれ

 男役が今回は盛りだくさんでそういう意味でもとっても楽しめました。

くどぅのタダはほんとただのイケメン。ただのちゃらいイケメン。くどぅは男役があんまりにも自然でびっくりします。ちょっとした、視線を落とすところとか半身になるところとか、手の仕草とかがなんだか色気があって、たまにずぎゅーんって刺されます。気持ちが。

だーいしは出番が少ないわりに難しい役どころで、でも前作のトライアングルで主演を務めただけあって、さすがの演技力でした。彼女は細かい表情とか手の差し出し方とかの演技がすごく上手い。バセスカの命を狙いに行く前の苦悩のシーンで、涙するところがあるんですけど暗転する一瞬前に見えるその姿が、原作のフォースが壁に寄りかかって一筋涙を流すシーンと重なって、すごく原作も大事にしてくれてるんだなぁと感じました。

バセスカとの命をかけたやりとりの曲は、見せ場の一つ。凄かった。もともとダンスが得意なだけあって、何気ない仕草ひとつでも綺麗。自分で自分を撃つシーンもだーいしのフォースは追い詰められて、どうしようもなくなって衝動的に撃ったって感じが強かったように思います。友を殺さねばならないことと家族を人質に取られてることの狭間で、ものすごく苦しんで、そこから逃げざるを得なかった、というか。で、バセスカの腕の中で息を引き取りながら、彼は少し微笑んでるんですよ。DVDだとそこまで見えてしまって、すごくつらい気持ちになります。

そして、バセスカ役のまーちゃん。正直、ここまでまーちゃんが成長するとは思わなかった。本当に本当に、驚いた。第一声からすごくて。威厳のこもった低音を出してくるんです。まーちゃんって普段の声はわりと高くて、キャッキャしてるのに、ドスの効いた声をずーっと出してて。しかも、台詞が覚えられないことで有名だったのに、ほぼ主役と言ってもいい立ち位置で、台詞も曲も多くて、それでも一生懸命さすら、見せない。本物の、王バセスカとして、そこに存在していました。プロだ、と思いました。DVDでは少し声が枯れていて、あれだけ声に負担かかりそうな喋り方をしてたらそうなるだろうなと痛々しく思いましたが、それでも、圧巻でした。

バセスカの好きなシーンもたくさんあります。例えば、バパが度が過ぎたことをして、それを叩いて「わたしは何者だ!」って激昂するシーン。物凄く緊張感の走るシーンで、好き。やっぱり、フォースとの掛け合いの時のバセスカは素晴らしくいい。そして、ラスト近くのサインを無理やりさせられそうになるシーンの、抑えた、苦しげな演技もとてもいい。あ、それから。時間軸前後しますが、まーちゃんの「我は王バセスカ」を歌うところもすごく好き。王の矜持や威厳を感じさせられて「かっこいいー…」って呆然としてしまう。

はるなんのローンおじさんもめっちゃよかった。原作っぽい優しいおじさん。そしてはるなんはマジでお美しいのでどんなお洋服でも似合っちゃうしどんな角度で見ても最高。

そのほか、アンサンブルの子で、たぶんつばきファクトリーの子だと思うんですけどおっきいサングラスかけてる子がいて。たぶん原作でいうところの緑さんだと思うんですけど、ほんとに緑らしい仕草や喋り方で、あの子もとっても良かったです。緑が出てくるとちょっときゅんとしました。

 

長くなりそうなので、今日はここまで!

後半ではいやらしすぎる巫女ふくちゃんの話とか、新メンバーたちの話とか、お話全般の話をしたいと思います!ではまた!

 

演劇女子部「続・11人いる! 東の地平・西の永遠」 [DVD]

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演劇女子部「続・11人いる!東の地平・西の永遠」オリジナルサウンドトラック

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今作が初めての劇女だという方には是非是非こちらも見て欲しいです。作品としても最高ですし、みんなの成長とか違う役どころを見るっていう意味でも楽しめると思います。↓

 

演劇女子部 ミュージカル「LILIUM-リリウム 少女純潔歌劇-」 [DVD]

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演劇女子部ミュージカル「TRIANGLE-トライアングル-」 [DVD]

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