七転び八起き

ハロプロと観劇と、恋人のキツネさんとの同性同士の同棲生活のこと。

おっさんずラブにハマった

おっさんずラブ

話題作にはまりました。「おっさんずラブ」。先々週初めて見て、先週の回も見て、あまりの面白さにU-NEXT登録して同性のパートナーと共にそれまでの話を一気見。来週の最終回が気になりすぎるよお!なんでたったの7話なんだよお!12話構成で見たかったよお!!

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土曜ナイトドラマ『おっさんずラブ』|テレビ朝日

実は見る前はちょっと身構えてました。話題作で、男性同士のラブを描いているので、当事者として傷つくようなシーンが結構あるんじゃないかなーなんて。でも、思った以上に、ちゃんと配慮されてて、ちゃんと作られていた。ちょっとパワハラセクハラに見えてしまう部分があって、その辺りの表現はちょっとどうかと思うけど、LGBT関連については、少なくともちゃんとしてた。そして、ラブコメとしてふつうに面白くて、感動した。

以前こんな記事を書いたんだけど、ふつうにLGBTが出てきてふつうに恋愛してふつうに幸せになる物語が見たいわけですよ。わたしは。

LGBTの出てくるドラマや映画ってさ、当事者が報われない恋をして誰にもその想いを言わずにそっと死んでいったりしがち。想いが伝わっても心中しがち。重いってば。それか、笑われる存在になる。もうそんなの、見たくなかった。

そこに、おっさんずラブ。もう最高としか言いようがない。誰も死なないし病んだりしない。ふつうに男性を好きになる男性や男性に好きになられる男性が、異性愛者に混じってふつうに恋をして生活してる。そうよ…!そういうのが見たかったのよ!!

 

 

感情移入…できる…!

わたしは同性とお付き合いしてもう10年くらい経つのですが、そのわたしから見てもとても共感できるシーンがたくさんありました。

簡単なあらすじは、不動産屋に勤める春田さんことはるたんが、頼りになる部長や歳下エリート後輩牧くんや幼なじみのちずさんにめっちゃモテるという話。はるたんは優柔不断なマジクズですぐに胃袋握られちゃう子。でも純粋で一生懸命。バカ可愛い。

わかる…!となったシーンは、たとえば5話で、なんやかんやあって、はるたんが牧くんと付き合うことになるんだけど、デート中にちょっとでも体が触れると「誰かに見られるかも!」って過剰反応しちゃうはるたんにちょっと怒っちゃっうシーンとか、付き合うことになっても相手がもともと異性愛者だったって知ってるからこそ不安そうな牧くんとかさぁ…!身に覚えがありすぎるよ…!(うちの彼女はわたしと付き合う前は男性としか付き合ったことなかったし親に勧められてお見合いとかしてたからな…)

はるたんはマジクズだけど、一個一個、不安だったり怒っちゃったりする牧くんにちゃんと向き合って、自分なりの答えをまっすぐに伝えてくる。「俺にとって、牧は恥ずかしい存在なんかじゃない」(真剣な表情からの、照れたような微笑み)とかさ…。そんなの、嬉しくないわけない。どんどん好きになっちゃうに決まってるよぉ。

牧くんがはるたんのお母さんに遭遇しちゃう場面なんかも、とても感情移入してしまうシーン。はるたんのお母さんは、はるたんが幼なじみのちずちゃんとくっついて、結婚して、孫の顔を見ることを純粋に楽しみにしている。牧くんは複雑そうな表情をちらりと見せながらも、それを笑って聞くしかない。つらいよね…。つらいよ…。はるたんは本当は女の子と付き合って結婚していくほうが幸せなんじゃないかとか、思っちゃうよね…。

そういう、感情移入しまくれるシーンが随所にあって、なんだか嬉しい。

 

役者さんの演技がすごい

そんな男性同士の恋愛シーンを演じる、役者さんの演技がものすごい。表情の微妙な変化で、あ、今嫉妬したなとか、不安なんだなとか、モヤっとしたなっていうのがわかる。それがまたね〜〜〜たまらないんだよね〜〜〜。田中圭さんも林遣都さんも天才かな?って思う。特に、もともと、ロリで巨乳が好きだったはるたんが、いつのまにか嫉妬してたり、いつのまにか「それは恋では!?」みたいな感情に振り回されたりしていく様が、もう可愛くて可愛くて。きゅんきゅんする。昨日も配信見ながら、はるたんそれ、恋じゃん!!と叫んでしまった。あと、牧くんがかわいそうすぎて見ながら震えてる。切ないシーン多すぎだよ…そしてつらさの表現のバリエーション多すぎでしょ…。牧くんほんと幸せになってほしい…。

 

LGBの中にもある多様性

そして、林さんが演じる牧くんも、田中圭さんが演じるはるたんも、部長も、武川主任も、みんな同性に恋してるけど全然キャラクターが違う。そこもいい。

当たり前だけど、LGBって言ったって相当に多様なわけですよ。同じカテゴリにいるからって仲良くできるわけでもない。似てるわけでもない。

でも、これまで和製のドラマの中で表現されるゲイって本当に画一的だったと思う。ガチムチで熊っぽいか、なよっとした女性的なタイプで、みんなオネエ言葉を喋るっていう。そこの枠を完全に外しているのが画期的だなと思う。ちゃんと、人間として見てくれた、という感じがある。

しかも、性的指向が変わることがある、ということや、バイっぽい人も描いてくれる。はるたんは流されて牧くんと付き合っちゃってしかもちゃんと恋してるし、ゴリゴリ押して蝶子さんと結婚した部長もはるたんにぞっこんだし。

 

繊細な配慮

結構「カミングアウト」と「アウティング」についてしっかりと取り扱ってくれるのも嬉しい。作中では勝手に誰と誰が付き合ってる、みたいなことを言ってしまう、または言ってしまいそうになる場面が多い。

でも、不倫を疑う部長の妻に連れ回されてもはるたんは「いやいや、勝手にカミングアウトしちゃうのは駄目だろ」と思い直し、部長に追いかけられているのは自分だと本人が言うまでは言わない。

牧くんが芸能人カップルの前で、勢いに任せて「俺たち実は付き合ってて」と言ってしまって、後からはるたんに「さっきはごめんなさい、勝手に言って」と謝る。

「同性同士で付き合うことは恥ずかしいことじゃない!堂々としててもいいんだ!」ということを一連の流れで納得したはるたん(素直なおばかさん)が会社で牧くんを捕まえて全員の前で「俺たち、付き合ってます!」と宣言して、牧くんが誤魔化して逃げていった後、はるたんがちゃんと「敢えてみんなの前でいわなくても…」とたしなめられる流れもいい。たとえ付き合ってる相手でも、本人の同意なしに言っちゃ駄目だよ、ということが伝わる。(牧くんも武川さんが元カレであることをギリギリまで隠していたし。)

こういうことをお説教くさくいっても伝わらないことが多い。世の中には悪気のないアウティングが溢れている。そんな世の中でも、見ている人に「そりゃあはるたん、駄目でしょ」と強制的にわからせてしまうのが、物語の力であり役者さんの力だなぁと思った。

 

こういう作品が増えてほしい

こういう作品が世の中で評価されて、ブームを巻き起こして、増えていって、定着してほしいなと思う。

エンタメのひとつとして、気分を害することなく、登場人物に感情移入しながら、純粋に楽しめるものが、もっともっと増えたら、単純にとても嬉しい。それだけではなく、未だに、世間も本人もLGBTsへの悪いイメージを抱いて、人が死ぬようなことや、自分を押し殺して生きなければならないことが多いから。ただひとりの、ふつうにご飯も食べるし仕事もするし恋もする、そのへんにいる人間として、LGBTsを描いてくれるものが増えていって、イメージも変わっていけばいいなと思う。

 

……ま!とはいえ最終回、ですよ!!

先週の終わり方で最終回に繋ぐの、ほんとずるい!!どうなるのかぜんっぜんわからない!!

ドラマも映画も小説も漫画も、ラストがどう描かれるのかっていうことはほんとうに大切で。そこが駄目だとこれまでの全部の印象がご破算になっちゃうこともあるから。

期待してます。どうかどうか、牧くんとはるたんを幸せにしてあげてください。お願いします。(牧春派)

 

 

episode1 OPEN THE DOOR!

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