七転び八起き

ハロプロと観劇と、恋人のキツネさんとの同性同士の同棲生活のこと。

juice=juiceの新曲が女オタ(というか私)に刺さる理由

今週のお題「アイドルをつづる」

 

ハロープロジェクトに属するアイドルグループ、juice=juiceの新曲『「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?』のMVが公開された。素晴らしすぎてすでに10回以上再生している。パートナーにうるさがられるかと思ってこの程度にとどめているが実際は50000回くらい再生したい。それくらい素晴らしい。

 

何がそんなに私の心を掴んだのか。それは歌詞のとても現代的な女性像と、それを体現しているかのようなメンバーの強いパフォーマンスだ。

 

のっけからアイドルの中のアイドルと言っても過言ではない、作り込まれた可愛さを誇る宮本佳林ちゃんが、「『ひとりで生きられそう』って、それってねえ 褒めているの?」と切なげな声で歌いだし、「意地っ張る心だって 誰か溶かしてよ」と続けるのだけれど、「誰か溶かしてよ」のパートでは急に印象が変わる。歌う声にはドスを効かせ、「地獄に落ちろ」と言わんばかりに親指を下に向けたポーズで、こちらを強く見つめながらそれを歌うのだ。かっこよすぎて心臓をぎゅんっと掴まれた。さすがは宮本佳林様!!!!実力派!!!!可愛いを極めすぎてその生き様がカッコいい女!!!!ついていきます!!!!

 

30年と少し女として日本社会に生きてきて、女の子には「可愛らしく弱々しく守られる存在であれ」という呪いがかかっているなと感じることが多い。「ひとりで生きられそうだよね」と言われた時の心の痛みと、言う人の揶揄するような声の響きにそれが集約されていると思う。

 

わたしも「ひとりで生きられそう」系の女だ。小学生の頃から「クラスで結婚しなそうな女ナンバーワン」だった。確かに勉強はできた。男に媚びるタイプでもなかった。でも「結婚とかせずに仕事に生きてお局様になりそう」と言われた時は「女として欠陥がある」ような気持ちになった。今でもあの時のつらい気持ちは覚えている。

 

私の出身高校は強い系女子の巣窟のようなところなのだけど医学部に行った友人なんかはよくこう言っていた。医学部生は、男は卒業後めちゃくちゃモテるけれど女はその逆、だから在学中に彼氏見つけて結婚を前提にお付き合いしておかないと結婚できない、と。優秀で自立していてしかも稼げる、そういう女はパートナーとして必要とされないのだ。多くの男性が、自分より年収が低くて少しお馬鹿で守りたくなっちゃうような可愛い女の子を彼女にしたいと思っている。

 

でも、賢くて人にもたれかからずに自分を貫いて生きることの何が悪いのだ?女だからって、なぜ弱くて可愛くて少し馬鹿なふりをしなくちゃ選ばれないのだ?ただただ、一生懸命に努力して迷惑かけないように気を遣って生きているだけなのに、そこらの男には「女としてはないわー」とか言われて、家族には「もうちょっと女らしくしなさい。女の子なんだからそんなに仕事頑張んなくてもいいんじゃない」とか言われ、上司や同僚には「あいつはタフだから大丈夫」って放っておかれたりして、そうやって自己肯定感削られるの、なんなの??

 

誤解のないように言っておくと世間の期待通りに振る舞える女性のことはなんとも思っていない。それもそれで生きるための戦略だし。憎いのはそういう呪いをかけてくる世間様です。

 

だからこの、ラストシーンで強い女代表みたいないい女過ぎる金澤朋子ちゃんが歌う「胸張る私になって 誰か愛したい」のシーンがとても心を震わせる。そうだそうだ、と思う。弱くて可愛くて庇護欲をそそる女になれなくても、そんな女を選ぶような男は願い下げ!選ばれるために弱さを装ったりしなくて全然よくって、自分が能動的に選ぶ側に立てばいいじゃん、っていう前向きなメッセージに勇気付けられる。

 

こういう曲をやれる説得力があるんだよな……今のjuice=juiceは……。全員歌が上手い。本当にうまい。ビジュアルもみんなそれぞれの方向性で極まっている。アイドルって元々は可愛くて愛嬌があって多少歌が下手でも応援したくなる、というものだったと思うし、それは前に述べた「女の子にかけられた呪い」と重なるものがある。でも、今の彼女たちはそういう次元を超えている。(モーニング娘。も今はそういう路線だよね……そういうとこが好き……)そんな彼女らが「ひとりで生きられちゃうって それは素敵なことでしょう」と歌ってくれることが感慨深い。アイドルがこんな歌を歌える時代が来たんだ、って。こんな曲たちを浴びながら生きられる今の若い女の子たちが羨ましい。とはいえ、もちろん全然違う路線の、相変わらず男目線の「可愛い女の子」曲を歌わされているアイドルもまだまだいっぱいいるんだけどさ…。こういう曲を積極的にアイドルちゃんたちに歌わせてくれるハロプロ本当に大好き。

 

ちなみに今の私のパートナーは「ひとりでも生きていけそうな人」が好みなのだそうだ。彼女はこの曲が発売される何年も前からそう言っていた。そんな人に出会えてよかった。おかげで最近では冒頭の呪いのこともあまり気にならなくなってきた。……まあ仕事の面では、まだちょっとあるけどな!SNSと彼女の前ではめっちゃ出すけどリアルでは大変さを出さないのでどんどん仕事任されて病みそうになって上司に訴えても「あなたにしか任せられない、頼りにしてる」って言われてしまって状況が変わらず、「誰か見抜いてよ」っていっぱい思った!!!だからこそこの歌詞が沁みる!!!面倒くさいなと自分でもわかってるけどね!!!!

 

そんなわけでこれからもjuice=juiceの曲を聴きながら胸を張って強い女として生きていきたいと思います。本当にわたしにとってハロプロのアイドルちゃんたちは生きる糧。心を救われまくっている。大好き。